低分子量キチン(LMC)
製品の特長当社が開発したLMC (低分子量キチン Low Molecular Chitin) は、近年、ヨーロッパを中心に注目を浴びている バイオスティミュラント※資材のひとつです。LMCは、キチンを当社独自の技術で天然の形のまま糖鎖を短くした天然由来の新素材です。カニ殻は、古くから農業用資材として用いられており、植物の病害を抑えると言われています。数多くの研究により、その効果はカニ殻を構成する食物繊維であるキチンと呼ばれる糖の長い鎖によるものと判明しています。しかし、カニ殻が環境中で効果を発揮できる形のキチンになるには、分解などに数年間という長い時間が必要でした。 当社は、数十年におよぶキチン・キトサン研究で培った技術を駆使し、キチンの糖鎖を適度に短くすることで、すぐに効果を発揮できる形 (LMC) にしました。 | LMC-3 低分子キチンFO |
バイオスティミュラントとは植物に対する環境ストレスを制御することにより、気候や土壌の状態 ( 高温、低温、乾燥など ) に起因する植物のダメージを軽減し、植物の健全生長を促す新しい技術です。 |
植物および土壌環境への効果
植物は、昆虫や線虫、糸状菌などの害敵に襲われるとキチン分解酵素を作り、その酵素で昆虫の殻、線虫の皮膚、糸状菌の細胞壁などに含まれるキチンを分解します。植物は、その際に生じるキチンの断片を認識することにより害敵の存在を感知します。LMCはその断片と同じ構造を持つため、植物へ接触させると植物は害敵の襲来と誤認し、植物体内で生体防御に係わる反応が誘導されると考えられています。 そのため、LMCは植物体が本来もつ能力を引き出し、健全に生育するサポートをします。 LMCは、環境ストレスのダメージを緩和し、根張りや分げつを増やし植物の生長を促します。 さらに、有用土壌微生物である放線菌の好意的な餌となることから、土壌中の放線菌を増やし土壌環境を改善する効果も期待できます。 |
【 LMC処理試験例 (セロリ) 】(左:無処理 右:LMC処理) | 【 LMC処理試験例 (トマト) 】
(左:無処理 右:LMC処理) |
低分子量キチンの農業分野に関する当社の特許出願
- 特許第6444978号 植物生長調節剤及び植物生長調節方法
- 特許第6906787号 土壌改良剤及び土壌改良方法
低分子量キチンに関する学術情報
※外部サイトへリンクしています:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
- 低分子量キチンを利用して土壌病害の発病を抑制する
- 低分子量キチン資材によるキャベツ萎黄病の発病抑制
- トマトにおける低分子量キチンのキュウリモザイクウイルス感染抑制効果
- トマトの細菌性病害に対する低分子量キチンの発病抑制効果
YSKは日本バイオスティミュラント協議会の賛助会員です。 |
LMC製品ラインナップ
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※当社LMCは肥料、農薬の登録はありません。