


痛風発作は、「今までに経験したことのない激痛」などと表現され、突然起こる激しい痛みが特徴です。“風が吹いても痛む”ことから、“痛風”と呼ばれるようになったとも言われています。
痛風は、体内で尿酸が蓄積することにより、引き起こされます。尿酸には血液に溶けにくい性質があるため、体内で尿酸濃度が高い状態が続くと、溶けきれなくなり、関節などにたまって結晶化します。その結晶が何らかの刺激によって剥がれ落ちると、白血球が剥がれた結晶を異物と認識して攻撃します。その結果、炎症が起こり、痛みが生じることになります。
怖い痛風の原因となる尿酸が、どのくらい体内に蓄積されているかは、血液検査の項目にある“血清尿酸値”で確認することができます。血清尿酸値は、一般的に「メタボ健診」と言われる「特定健康診査・特定保健指導」の検査項目にも入っており、「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」では、7.0mg/dlを正常値の上限とし、これを超えるものを高尿酸血症と定義しています。
尿酸値が高いほど痛風になりやすいことは、よく知られています。その他にも、腎不全や尿路結石、動脈硬化、心筋梗塞、耐糖能異常、高血圧など、尿酸値が高いことにより、さまざまな疾病にかかりやすいことが分かってきています。
2007年にアメリカで行われた調査では、尿酸値が高いほどメタボリックシンドロームの発症リスクを高めることが分かりました。
痛風の患者数は年を追って急増し、国内では約90万人と推定されます。それにともない、血清尿酸値も男女共に上昇しています。また、痛風の発症リスクが高まる高尿酸血症(尿酸値7.0mg/dl以上)は、成人男性の4人に1人1)とも考えられ、その数字は年々増加しています。さらに近年、以前は50歳代であった痛風の発症年齢のピークが低年齢化し、30代に移りつつあります2)。
体内に蓄積されて痛風を引き起こす尿酸は、プリン体から作られます。プリン体は、食品から摂取するもののほかに、細胞の代謝やエネルギー代謝の過程でも作られます。このプリン体を経て、最終代謝物(=燃えカス)である尿酸に分解されます。燃えカスである尿酸は尿や便、汗となって体外に排せつされます。
正常な人の場合、尿酸は1日に約700mg作られ、同量が排せつされているため、体内の尿酸は常に一定量(約1,200mg)に保たれています。しかし生活習慣の乱れなどによって、尿酸が作られすぎたり(産生過剰型)、その排せつ量が減少すると(排せつ低下型)、すぐに限界量を超え、尿酸プールはあふれてしまいます。この状態は、尿酸値が高尿酸血症基準値の7.0mg/dlを超えるとされ、痛風のリスクが高まります。
体内の尿酸量が増える主な原因は生活習慣です。飲酒をはじめプリン体や脂質を含む食品の過度な摂取、肥満、ストレスなど、さまざまな生活習慣が原因として挙げられます。例えば、ファーストフードなどの外食が多い方や、お酒を飲む機会の多い働き盛りの男性などは要注意です。
尿酸値を下げるためには、食事からのプリン体摂取を控えることが知られています。ただし、食事由来よりも体内で産生されるプリン体の方が圧倒的に多いため、食事に気をつけるだけでは不十分です。プリン体の摂取を控えることによって尿酸の産生を防ぐと同時に、尿酸の排せつを促すように十分な水分の摂取、尿をアルカリ化するヒジキ・わかめなどの食品の摂取、適度な運動によるストレスの発散などを心がけ、生活習慣を改善することがとても重要です。
しかし生活習慣の改善は、痛風発症のリスクが高い30?50代の働き盛りで多忙な男性には容易ではありません。そこで、「アンセリン」の登場は、効率的な尿酸値のコントロールを可能とする新しい機能性素材として注目されているのです。
目次 |
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1ページ 尿酸値が高い人は痛風に注意! |
2ページ アンセリンとは |
3ページ アンセリンの抗疲労作用 |
4ページ アンセリンの尿酸値降下作用 |