肌荒れの傾向のある女性に、N-アセチルグルコサミンを摂取してもらったところ、改善効果が見られました。
 

N-アセチルグルコサミンは、肌のうるおいに不可欠なヒアルロン酸の「もと」です。

ヒアルロン酸は保水力が高く、お肌のうるおいを保つ大切な成分です。しかし、ヒアルロン酸は年齢を重ねるとともに減少し、60歳になると20歳のころの 半分に減ってしまうことが知られています。ヒアルロン酸の減少がお肌の老化、すなわち保水力低下の大きな要因になっているのです。

N-アセチルグルコサミンは体内でヒアルロン酸の生成を促す作用があるため、肌のうるおいや滑らかさを保つために欠かせない成分です。


N-アセチルグルコサミンは、肌の真皮からうるおいを与えます。

お肌とN-アセチルグルコサミンの関係肌は表皮と真皮に分かれており、その中にあるヒアルロン酸がうるおいを保っています。表皮のヒアルロン酸は、化粧品などでお肌の上からある程度の補給が可能です。しかし真皮のヒアルロン酸はお肌の上から補給できません。これは、表皮はもともと外から侵入してくる異物を防ぐ仕組みになって いるためです。また、ヒアルロン酸を食品などで補給しても、ヒアルロン酸の分子が大きいため、そのままでは吸収されません。

N-アセチルグルコサミンの分子はヒアルロン酸の400~3000分の1の大きさで、食品やサプリメント摂取により吸収され、真皮のヒアルロン酸生成を促すことができます。
 


乾燥肌に対する効果

乾燥肌で肌荒れ傾向にある女性38名(平均年齢38歳)を3つのグループに分け、それぞれ①N-アセチルグルコサミン500mgを含む乳飲料②ヒアルロン酸50mgを含む乳飲料③いずれも含まない乳飲料(プラセボ)を8週間摂取してもらいました。

【結果】
摂取開始直前、4週間後、8週間後の経過を調べた結果、N-アセチルグルコサミン500mgを含む乳飲料を摂取した群は、顔の水分量(目尻・左ほほ)に改善が見られました。

左ほほの水分量の変化
出典:Aesthetic Dermatol, 18, 91-99 (2008)

N-アセチルグルコサミン摂取前と摂取後の違い
 
 
N-アセチルグルコサミンを塗布したところ、乾燥肌改善効果が見られました。
 

N-アセチルグルコサミンは、肌への浸透性が高い。

N-アセチルグルコサミンを塗布したとき、どれだけ皮膚に浸透するかを見るため、人工的に作られたヒト皮膚モデルを用いて試験しました。比較には保湿剤によく使われるヒアルロン酸を用いました。
【結果】
N-アセチルグルコサミンは図のようにすぐにヒト皮膚モデルを透過し、ヒアルロン酸は透過しにくいことが分かりました。これはN-アセチルグルコサミンの大きさがヒアルロン酸の400~3000分の1と小さく、浸透性が高いためと考えられます。
 
N-アセチルグルコサミンおよびヒアルロン酸の浸透性
 

N-アセチルグルコサミンは皮膚細胞のヒアルロン酸とコラーゲンの産出を促進します。

N-アセチルグルコサミンを塗布したとき、皮膚で重要な役割を担うヒアルロン酸とコラーゲンにどのような影響があるか調べるために、皮膚細胞をN-アセチルグルコサミンを含む培地で2日間培養し、ヒアルロン酸とコラーゲンの産出量を調べました。
【結果】
培地に入れるN-アセチルグルコサミンの濃度を上げると、ヒアルロン酸およびコラーゲンの産出量が増加することが分かりました。
 
ヒアルロン酸とコラーゲンの産出量
 

乾燥肌に対するN-アセチルグルコサミン塗布の効果

日常的な洗浄による肌荒れを、回復させる効果を見るため、9名の被験者の前腕内側の皮膚を界面活性剤で乾燥させた後、N-アセチルグルコサミンを5%配合した化粧品およびN-アセチルグルコサミンを含まない化粧品(対照)を3日間使用し、角層水分量を測定しました。
【結果】
N-アセチルグルコサミンを5%配合した化粧品を使用した皮膚は、対照の化粧品を使用した皮膚に比べ角層水分量が早く回復しました。これによりN-アセチルグルコサミンは、洗浄による肌荒れに対し優れたスキンケア効果があることが分かりました。
 
前腕内側 水分量の変化
 
N-アセチルグルコサミン塗布3日目と対照の違い(前腕内側)
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